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  • 2016.08.26 Friday
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『●REC4/レック4 ワールドエンド』劇場鑑賞レビュー。



2007年に公開されたスペイン発のホラー映画「●REC」。
アパートメント内で突如発生した、謎のウイルスによる集団感染。
その原因を探るべく潜入取材した主人公とTVクルーを、
血みどろの惨劇に巻き込むゾンビパニック劇をタイトル通りに、
登場人物の持つカメラで録画=RECし、事件の全貌を公開する主観撮影、
いわゆるモキュメンタリー作品で、その凄まじいまでのリアル感により大ヒットした、
管理人命名「最恐のお化け屋敷ムービー」も遂に4作目にて完結。
それが今回レビューする「REC4 ワールドエンド」(原題:●REC4/Apocalipsis)。
えぇ、あの惨劇の物語に決着が着くこの日を7年間、待ちに待っていたワタクシ、
公開初日の昨日、一番上映で観て参りましたでっス。

当ブログの映画レビュー記事では、毎回冒頭に書かせてもらうんですが、
今回のREC4も当然、【完全ネタバレにつき御注意!】でっス。
さらには今回だけは【オチバレ(ラストシークエンスの考察)】もあるので、
これから観に行こうかな〜と考えている方は、適当なところで切り上げていただき、
見終わってから、またお越しいただければ、という次第でありまっス。

さて、と。
ダラダラと前置きを書きましたが、本題、入らせていただきまっス。
当ブログ/映画レビュー記事の鉄の掟に従い、まず一言で本作を批評。
7年掛けて築き上げたスペイン最恐の物語は、皆様の鑑賞に値するのかどうか?
ぶっちゃけ本音全開で、即座に書かせてイタダキマッス!!


話はオチたが、

恐怖度もオチた(´・ω・`)ショボーン



のっけから衝撃的な発言で申し訳ない。
いやぁ、なんだろうなぁ〜…この消化不良というか、物足りなさみたいなのは。
例えるなら、初めてフグ刺しなるモノを食した時に感じた、
う、うっす!?みたいな、そんなしょぼくれた感想に近いモノがある(苦笑

いやいや、決して悪くはないんですよ?
一連のゾンビパニックにも一時のケリが着いたってのは本当だし。
ただなぁ〜…このRECに期待してわざわざ映画館まで行って観る人間がですよ、
そない、ありきたりなゾンビ映画定番オチを今さらやられてもなぁ…
ってなもんですよ、奥さんッ!!!
映画を専門にしたり、特化している訳でもない、こんな場末のブログに
今、貴方がわざわざお越しいただいているということはですよ?
怖いのか?どうなんだ!?あの原点たる1や、それを軽く凌駕した2よりも怖いのか??
あぁ!!?そこしか興味ねぇよバカヤロウ!!!ぐらいの勢いだと思うんっスよね。
ゾンビ映画がどれもこれもオチが袋小路に突撃する中で、
まったく新しい終末の予感をヒシヒシと感じさせてくれたREC1と2。
その最終幕が、こんな程度でよかったのか、と。
予告トレーラーを見て、え?けっこう普通?と不安が忍び寄るのを感じながらも、
それでもかすかな期待を胸に劇場に足を運んだ挙句、
スタッフロールが始まった瞬間に、首をひねりまくるしか無かったという。
おいおい、元祖の1作目と本家の2作目が泣いてるゾ、と。

ん?REC3?知らないコですねぇ…
管理人の中ではアレはノーカウントになってます(苦笑

この「REC」シリーズはホラー映画シリーズにあるまじき?ことで、
続編の2が1よりもさらに面白くてさらに客を呼んだ、という実績を上げており、
登場人物が撮影したはいいものの、惨劇に巻き込まれ消息不明になっていた映像が、
第三者によって発見→公開に至るという、主観撮影のモキュメンタリー群の中でも、
他者によって発見された (found) 未編集の映像 (footage)、という意味から
「ファウンド・フッテージ」とも呼び、その部門では、全米歴代興行成績25位に輝くという、
スペインのホラー映画史上、おそらく初の快挙を成し遂げているというのに、
その盛り上がりは消え、いつかどこかで観たオチ、に成り下がってしまっていて無念。

※ちなみに1位は「ブレアウイッチプロジェクト」。
 2位〜4位は「パラノーマルアクティビティ」1→3→2で独占。
 5位は「クローバーフィールド」という順になっております。
 詳しくは下記、アメリカのサイトですが
 Found Footage Movies at the Box Office
 にてご覧いただけます。興味のある方はぜひどうぞ。

ま、色々とレビュー解説していく前に、恒例のあらすじ紹介からどうぞ。

REC4あらすじ:1作目にてゾンビ発生源となったアパートに、同僚のTVクルーと共に潜入取材を試みた女性レポーター/アンヘラ(マヌエラ・ベラスコ)。ただひとり生き残った彼女を、アパートごと爆破して感染を食い止めるために強行突入してきた兵士グスマン(パコ・マンサネド)に救出される瞬間から最後の物語は幕をあける。意識を取り戻したアンヘラが目覚めたのは海の上。医師リカルテ(エクトル・コロメ)が指揮する、貨物船を改造した臨時検疫施設に隔離されていたのだった。幾人もの兵士が厳重に警護する船上で、1作目の生き残りであるアンヘラと、3作目(!)の主人公クララが結婚しようとしていた新郎親族の老婆が幾度も検査され、2人の血を媒体に医師リカルテは血清の開発を急ぐ。理由を説明せず監禁を続けるリカルテに反発し、アンヘラとグスマンは元々の船の持ち主であるクルーらを味方につけ脱走を図る。その最中、リカルテが船の最深部に設けた研究室のさらに奥、クルーらもその中を知らぬ最重要施設から何かが逃げ出し、その何かにコックが襲われる。噛まれたコックは眼が血走り、やがて凶暴化して人間に襲い掛かる。そう彼はウイルスに感染したのだった。外界と完全に隔離されていたはずの閉鎖環境でいったい何が起こっているのか?アンヘラに、遂に最期の時が近付いてきているのだった…。



1や2のように、クローズド(閉鎖環境)に舞台が戻った本作。
それが今度は船の上、というまさに四方八方どこにも逃げ場が無いというステージ!
さらには、アンヘラの監視をするためだけに医師リカルテが、船中に設置した監視カメラが、
なんと味方になったクルーがハッキングに成功、その粗雑な映像を道標にして、
ゾンビに追われて逃げ惑うアンヘラを誘導するするというカメラ越し映像の展開キタコレ!
むぉおお、これが、この閉塞感こそがRECなんじゃ〜ッ!!ムッハー!!!!!
最終作にして、遂に原点回帰かっ!??
キタ━(゚∀゚)━┥東│東│東│ │ │ │発│発│発│中│中│中│北┝┥北┝━(゚∀゚)━!!!!

と、思うじゃん?
ぶっちゃけると、まったく意味がなかったという(苦笑
いや、さすがに監視カメラに関しては役に立ったというべきなんだろうが、
ゾンビに関しては1や2のように、狭い通路や階段、扉の向こうからなどの死角から、
主人公達が強襲されるという、ドコにゾンビが潜んでるか分からない恐怖ではなく、
ただ狭い通路を向こう側からダッシュ&ダッシュしてくるだけっていう。
船使う意味がネェ━━━━━━(|||´Д`)━━━━━━!!!!
ダバダバダバダバ走ってくるゾンビなんぞ、もうこちとら見飽きとんじゃい!
どうせ走らせるなら「28日後…」ぐらいの全力疾走やらさんかいっ!
この、なんとも振り切れなさ加減が、恐怖度をまずは大幅に削いでしまってる要因。

まっすぐ走ってくるゾンビが、噛まれたら最期!っていう恐怖感よりも、
女子校生を夜中に追い駆ける、ただの変態露出オヤジにしか見えないってぇの。
心の中で、アンヘラちゃ〜んサインして!ファンなんですぅ〜!!とかアフレコしてましたわ(笑
ただダッシュするだけなので、監視カメラも一瞬しか映らないし、
そら、監督も早めに諦めるだろうなぁと思っていたら、案の定、早々に合流するアンヘラとクルー。
ホラー映画の定番である追われる緊迫感、まったく無し。
アンヘラが通風孔で逃げ出したアレらに追われ、反撃した場面だけは爽快感ありましたが。
そんなもん、別に船じゃなくてもよくネェ━━━━━━(|||´Д`)━━━━━━?????

で、主観映像の手ブレによる映像酔いだけは、
船の揺れをわざわざ演出して、キチンと1&2を継承するのな。

主観映像捨てたんなら、その揺れも捨てんか〜いっ!!
だからその映像、誰が撮ってんだYO!
海の上の密室劇じゃねぇのかYO!
1の名キャッチコピー、「何が起こっても撮り続ける―」が泣いてるっうNO!

観てて思ったんだが、この監督、普通に映画撮りたかったんだろうなぁと。
主観映像ってのは、先に述べた全米興行収入歴代作品を例に挙げるまでもなく、
機材はチープなのが良い。むしろチープな機材じゃないとリアル感が出ないので、
制作費が安く上がる、ってな利点がありましてな。
いわば、貧者の武器、な訳ですよ。
1の頃は予算もなかっただろうから、逆にアイデアで勝負するしかなかっただろうと思う。
ゆえに、あの傑作が誕生したのだが、予算が潤沢になっただろう2でも、あえて1を踏襲した。
暗視カメラ映像やヘルメットカメラといったアイデアを、さらに盛り込んで。
だからこそ、続編が面白くないのジンクスを打ち破って、世界中でヒットした訳じゃん。
でも、名前が売れてスポンサーが付き出すと大体の監督の心に、
次に沸いて出てくる欲、「奇策ではなく、真っ当に撮って評価されたい」に負けるのな。
いや、真っ当に撮ってもいいんだけど、なら「REC」(撮影中)のタイトル下げろって、単純な話。
最早、誰が何をRECしているのか分からんちんな構成。


こうなってくると、ゾンビ映画ってのはワールドウォーZみたいな物量で押し切る作戦か、
バイオサバードみたく、超怪物化してグレードアーップ♪の作戦しか残されていないのよねぇ…。
しかし、ゾンビを普通に撮ったら、それは普通のゾンビ映画にしかなりませんから、
貴方は結局、普通の監督にしかならないですよ、と本人に言ってやりたい。
ここら辺も、製作の舞台裏や思惑が透けて見えてきて、恐怖するより萎えてしまう要因。

で、最大の問題点はですよ?
RECシリーズにおける、ゾンビ感染の原因。
確かにゾンビに噛まれる事による急速性のウイルス感染なんだけど、
そのウイルスを産み出しているのは「悪魔」と作中でも明言されている訳で。
3で最強を誇った神父の祈祷、2ではウイルスの発生源である屋根裏部屋で見つかった新聞、
様々なところから、ウイルスを隔離根絶したいのは政府ではなく教会、
もっとはっきり言ってしまえば「バチカン」の存在をプンプン臭わせているにも関わらず、
最終作である4では、医師が教会内部の人間だと分かっただけで終わり。
なんじゃそら
━━━━━━(|||´Д`)━━━━━━!!!!

1を観た時にもしかして?と思い、2で確信に変わった「エクソシスト」と「ゾンビ」の融合、
さらには神と悪魔が現世でどうやって対立してきたのかという、
(架空の)歴史上宗教概念、壮大な世界観を提示してくるかと思っていたのに…。
ただバカデカいヒルみたいなのを悪魔って呼んで終わりとか。
俺はゾンビ版ヘルシング(漫画の方)みたいなのを期待してたのにようぅ(泣

ヨーロッパ全土をゾンビ感染させるぐらいの致命的破滅を観させろや、スクリーンでYOO!!!



【※この辺からネタバレ、激しくなります。御注意。】



2のラストで明かされた、目視不可で暗視カメラでしか見えない「悪魔の潜む井戸」。
3で発揮された、聖職者の「祈り」が何故ゾンビに有効なのか。
そもそもの発端となった「屋根裏の少女」に、いったいどんな因縁があったのか。
面白くなりそうな伏線全部拾わずに、結局ただのゾンビに囲まれました。
逃げましょう、仲間が何人か死にますが御約束です。
でも一見ドジそうな奴の凄い特技と踏ん張りで窮地を脱出できます。
脱出間際に、狭い船内をドタバタ駆け巡ってたにも関わらず、
今までちっとも遭遇しなかったゾンビが大量発生して追ってきますが大丈夫、ただの演出です。
嵐の海に飛び込んでも平気、主人公補正があるので溺れません。
ね?見事に脱出できたでしょ?
アンヘラちゃん万歳☆ミ

…(白目
いや、ホント。
これのどこをとって傑作シリーズの最終作にふさわしいのかと小一時間、本気で問い詰めたい。

レビュー冒頭で、わざと海外版のポスター画像を載せましたが、
原題は「apocalipsis
」、すなわち「黙示」。
宗教に疎い方でも、黙示録、みたいな言葉は耳にしたことがあるかと思いますが、
ウィキペディアで説明されている黙示とは、
キリスト教において神が選ばれた預言者に与えたとする「秘密の暴露」の意。
秘密の暴露っていっても、隣の奥さんが酒屋の出前とデキてる、とかいう秘密ではないですぞ?
近い将来に差し迫っている危険や、人類滅亡の原因といったものから、
神がそもそも存在している理由や、神の究極的な目的、
さらには悪霊の能力や特徴、悪魔の飼い慣らし方、といった秘中の秘を、
神様自身が選んだ人間にだけ教えてくれる、という意味。
最終作の副題にわざわざこの言葉つけたのなら、こっちとしては期待するじゃないっスか。
ところがどっこい、現実はそんなに甘くありませんでしたとさ。
いや、別に甘くなくてもいいんだけど、ならタイトル負けしなさそうなのにしろや、と。
監督、お前アレか?
大層な名前つけてニヤニヤ喜ぶ中二病か?
で、配給会社も配給会社で、キリスト教関係の言葉は、日本人には分からんだろ、
こりゃウケないぞ☆と余計なお節介しやがって、「ワールドエンド」とか馬鹿かと。
配給会社、お前アレか?
ノートにびっしりオリジナルの呪文の名前書き込んだりする厨二病か?



【※この辺からは結末、オチについて語ってます。要注意!】



黙示も黙示録も世界滅亡も、ち〜っとも関係ない、ありきたりな凡百のゾンビ映画。
そんなポジションで収まってしまった感。
そもそも怖くもないんで、なんだろな、ホラー映画でもないな、これ。
ゾンビが出てくる、ちょいパニックムービー?な感じ。

確かにね、話はオチたんですよ。
海の底に沈んだアレが、おそらく長い長い時間が掛かるかもしれないだろうが、
また人間の領域に戻ってきて、感染を再開させるであろう未来は確実で、
今回はそのタイムリミットを僅かに延ばしたに過ぎない、という悲劇的な結末って意味ではね。
でもさぁ…そんなホラー映画、ゴロゴロあんじゃん?
「CABIN」なんか悪魔なんかより、もっとチョーヤバいもん最後に出しやがったっうの。

現実的な問題として、宗教に喧嘩を売るのは得策では無いのは分かる。
なので、幾らウイルス感染を防ぐために作るのが超メンドクサイ血清なんかを使わなくても、
言葉だけでそれが可能な聖職者を、「善の執行者」サイドとしても扱うのには、
おそらくスポンサーや配給会社筋からストップが掛かって、監督もビビったと思うのね。
そもそもバチカンは(公式には)未だ、悪魔の存在を認めてはいない立場。
エクソシスト、いわゆる悪魔祓いの部署が存在している事を認めたのはつい最近ですが、
アレも、信者への心理カウンセリングの一種、みたいな逃げ口上使ってるしなぁ。
日本でいえば、安倍清明なんかを主人公にした陰陽師映画で、
やんごとなき血筋の御方を登場させるくらいのタブー中のタブーだろうからなぁ。

しかし、だからこそ。
そもそもの発想の原点通りに、ソコに切り込んでいってくれたのなら、
きっと誰もが観た事のない、まったく新しい形のゾンビ映画が完成していたんじゃないかと思う。
そう夢想すると、もうね、無念で無念で、夜も眠れんですわ。
この行を書いてるのは午前4時5分(爆

ビビるぐらいなら、最初っからやるな。
ヤルのなら、きちんと最後までやれ。
管理人は、今でこそはフリーランスなんて形態で仕事させてもらってますが、
ネクタイ締めて9時5時なんかをやってた時期もありまして。
そんなサラリーマン一年生だった時期に、上司から教わった言葉でしてね。
ま、日本のサラリーマン程度のレベルと、スペインの映画監督を同列に並べてはいけませんが、
厳しく言うなら、この監督は結局自分の仕事を放棄したのか…と失望も少し。
アメリカ人の傲慢さを少しは見習えよ、と。
あいつら、何回地球ブッ壊したら気が済むんじゃい。
おまけに必ずアメ公だけは生き残ってはラストで、U☆S☆A!U☆S☆A!の大合唱。
あれぐらい開き直って傲慢にモノを創らないと、人を動かすコトなんて出来ないんじゃないかな。
せっかく開きかけた壮大な世界を、自らの手で矮小な世界に摩り替えてしまった、
そこが本作が一番、恐怖感がオチてしまった最要因だと思う。



【※次からオチバレ、ラストシークエンスの話が始まります。超注意!】







これから劇場で観るかもしれない方に、
さすがにここら辺で引き返す余裕を作るために、撮影シーンのカットをぺタリんこ。
アンヘラちゃん、老けたのが本作の最大のショックだったなぁ(苦笑
管理人の2つ年下なアンヘラちゃん、現在は39歳だとか。
1は厳密には公開が8年前なので、30前後ぐらいで撮ってたのかな?
お馴染みの、白いタンクトップで駆け回る今作、谷間的には結構拝めるんですが、
横から見たら、乳、1の頃よりか、ちっちゃくなったよな…
っか、大胸筋が痩せたのか…あ、それってもしかして単純に垂れt(自爆




バチカンを出さないとか、ゾンビがダッシュするだけとか、まぁ散々書き殴ってますが、
実はそんなトコは些細な部分というか、別にたいした部分でもなく。

なら、なぜ書いた!?言えッ!!!
これから観にいく人のために、少しでも判断材料になればいいなぁと寝ないで必死に書いてたら、
推敲とか構成とか順序立てとか、なんかどうでもよくなってきたからデース!
いつものコトじゃねぇかって?やかましい、よく聴けッ!
ワァータシは〜イギリス、ベッカーz(日記はここで終わっている

脱線申し訳ない、真面目にいこう。
本当に一番マズいのは、ラストシークエンスで圧倒的に「絶望感が足りない」点なんですよね。
黙示でも世界滅亡でも、副題はぶっちゃけ、まぁどっちゃでもいいんですが、
その仰々しい言葉に、肝心のオチが負けていて、世界の終わり感みたいなものがゼロ。
そこが、ホラー映画としては最悪にタチが悪い部分。
あのラストシークエンスを、ほんの少し弄るだけで、もっと絶望感が出るハズ。

そろそろ、オチバレしますぜ?大丈夫?





アンヘラと通信士が脱出に成功し、陸に戻ってタクシー乗ってる、あのラスト。
あそこを、管理人ならこんな感じに演出ちょっと変える。

の前に。
通信士がゾンビ大量発生に慌ててアンヘラと合流する前に、
アンヘラのカメラ、リュックに慌てて押し込んだ場面、覚えてますかね?
俺、あそこ、伏線だと思ったのよ。
ウイルスの感染源が、目に見えない病原体ではなく、ヒルのような姿をした生物、という
誰が見ても間違えない、確たる証拠があのカメラな訳じゃないっスか?
要はアレこそが黙示、「神の与えたもう秘密」なのですよ。
悪魔の姿を、誰もが認識出来る、って意味で。
まさに、悪魔の姿や能力を人の子らに教えた、ってな超重要シークエンス。
その黙示録、現代なので紙や石版ではなく、映像という形をとって顕現した黙示録を
「わざわざカメラに見せて」まで、描写した意味はなにか?
あのカメラさえあれば、例えスペイン、いやヨーロッパ全土が滅びようとも、
人類の反撃が可能な「切り札」な訳です。
あの形の生物を探しまくって根絶すれば、すべてが解決するのでね。

しかし結局、その後、カメラが登場することは一切なく、
タクシーの運転手の「楽しんでいただけましたか?」という意味ありげな台詞で幕。
ここ。
ここ重要。
俺なら、海底に沈む出来損ないのCGなんか作らない。
っうか、いらない。
アンヘラと通信士の様子をバックミラーで見てる、あそこで運転手の眼を充血させていく。
振り返っての台詞からの、最後に口から悪魔をベロンと見せて、
命からがら戻ってきた地上は、実はもうとっくに感染が蔓延していて滅亡しており、
お前らには、何処にも逃げる場所などないのだ、と突きつける。
事態を察してパニクる二人は逃げようとするけど、
なぜか執拗に映されていた「シートベルト」ががっちり食い込んで逃げれない。
必死に半ドアにするのが精一杯のまま、タクシーは黒雲広がる街の方に走り去っていく。
カメラは定点で動かない。
既に襲われた誰かがREC状態のまま落としていたハンディカムの映像だと味わい深い。
この辺でアンヘラ渾身の恐怖の叫びを被せると、いい感じ。
タクシーが画面外に消えて、対象物を見失ったハンディカムが、
ギュインギュインとオートフォーカスで動いて、ピントを合わせたのが、あのリュック。
放置された「切り札」を次に手に入れるのは、悪魔か人間、どちらの陣営か?
暗転。

…とまぁ、夜明けの寝惚け頭での妄想ですが、こうした方がRECっぽいと思う。
思いたい、思おう、思えば。
うむ、俺の中でだけはこんなエンティングで完結!(←氏ね
ただの妄想で、例えなんですがね。
そもそも小説版リングっぽい、黒雲の下に駆け去っていく車ってな時点で(自爆
貴方なら、RECの物語りにどういったオチをつけますかね?
そんなことをぼんやり考えながら映画館を後にするってのも、オツ。
そんな意味では本作「REC4/ワールドエンド」、鑑賞の価値もあるってもんです。
どうですかね、まだまだ寒さの厳しいこんな物憂げな季節には、
スペイン人なんかに負けないもっと強力な中二病、発症させちゃうってのは?
このレビューを読んで、おっ!自分ならそうだなぁ…とか、妄想なんかしちゃったら、
貴方は見事にRECウイルスに感染しました。
御愁傷様です。




RECシリーズ過去3作品のレビュー記事はこちらから。
【2008.3.30「●REC」レビュー】
【2009.11.26「●REC2」劇場鑑賞レビュー】
【2012.4.29「●REC3」劇場鑑賞レビュー】

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  • 2016.08.26 Friday
  • -
  • 05:18
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コメント
お久しぶりです。
携帯がふち壊れて、スマホに変えてから操作なれするまでに時間掛かってました。
とうとう完結したのですね。
無念のラストだったようで…
冒頭からお怒りのご様子だったので、船にミサイル打ち込んで終わり!みたいなラストかと思いましたが、そこまでではなかったようですね。

1からの伏線無視は悲しいですね。
きっと「やっべ!忘れてた。」と監督も思ってるはず。もしくは、その辺は自分で納得して完結しちゃってるので、伏線ではありません的な感じだったりして。

今日、自分は2で完結してるって事に決めました(笑)
  • ま。
  • 2015/02/04 10:49 PM
>ま。さん
オッス、御無沙汰でしたっス!
そうか、とうとうスマホになりましたか〜。慣れると便利だよね。
ブログへのコメントも、記入送信があったら携帯に通知飛ばせるようにしたので
今までみたいな放置は今後はないっぽいので安心してくだせぇ。
あと、ツイッター始めたので、生存確認はそちらでも行えるっス。
PC画面だと左サイドスペースに呟き画面が出るんだけど、
スマホからではそのスペースが無いと思うので、10記事ぐらい前の告知記事から
ツイッターアドレスを確認していただければ、と。
あ、ま。さんにヤレっていう話じゃなくてよ?w

で、映画は一応完結した。したんだが、何とも締まらない感じ(苦笑
結局アンヘラちゃんが生き残った、というだけのシリーズでしたなぁ。
これはホント、レンタルで観ることに何も問題がないという完結作(苦笑
劇場も早くて2週間、長くても1ヶ月以内に配給終わると思うので
レンタル自体も早いんじゃないかな、GW前後ぐらいだと推測。
そこまで待ってもいい、そんな作品でしたわ〜。報告まで。
  • POO
  • 2015/02/05 4:15 AM
初めまして。
REC4で検索して来ました。
自分も先日観ました。
POOさんの考えたラスト最高ですね!
そちらを劇場で観たかったです。。。

自分は、寄生体を取り込んだ魚が釣り上げられ、
市場か厨房辺りで人間に乗り移ろうとする様なラストを妄想してました。

初心に帰った続編が作成されることを願ってます。




  • BASSMAN
  • 2015/02/26 1:18 AM
>BASSMANさん

どもども、コメントありがとうございまっス。
長らく放置状態で申し訳ない。

そうだよね!
やっぱ、あの魚に取り込まれた悪魔がどうなったのか?ってな
肝心要のオチは、やっぱ劇中で観たかったよね〜〜!!?
くっそうぅ…

一応、あのシリーズは4で完結だそうなんで、
多分出ないだろうなぁ、続編。
ハリウッドあたりがリムーブ(リメイクを最近ではこう言うそうなんですね、知らなかった)で
作るような気が、しないでもないんですけどね。

ま、そんな淡い期待はとっとと海のソコに捨ててしまって、
魚にでも喰わしてやろうじゃありませんか!
(笑
  • POO
  • 2015/06/12 10:47 PM
結局、この作品の気の毒さは・・・・

感染が「敵に成りえなかった」だけ。

シリーズ化でガタガタになったFFのゲームと同じかも?
  • 黒騎士
  • 2015/06/30 10:27 PM
>黒騎士さん
どもども、コメントありがとうございまっス。

感染が敵に成り得なかった、というのは面白い表現っスな。
ちょっと感心してしまいまして。

今さらネタバレして困る人もいないだろう、という強烈な主観で(苦笑
モノを言わせてもらうと、ゾンビ化の原因はウイルス感染だったのですが
結局のトコ、そのウイルスはなんじゃらほい?となった時に
じゃ〜ん、実は悪魔憑きでした〜!というオチがあった訳で。
そういう伏線をトリ頭みたいな脚本が綺麗さっぱり忘れ去って、
結局、悪魔なのかウイルスなのかはっきりせんか〜い!というのが4。
まさに、何が敵だったのかサッパリわかりゃ〜しませんWA☆
だったオチなので、いやぁ、見事な一言。
ま、そんな映画もあったよね、で後世で好きモノの間でのみ語られる映画でしょうなぁ。

FFは3、4、5、9しかプレイしてないので何とも語る資格がないPOOですが
まぁ、いつになったらファイナルなんじゃ〜い!と思いながらも
まったく別個の作品として楽しんだ思い出があるので
RECよりかは、ナンボかマシだったような(苦笑
  • POO
  • 2015/07/02 12:52 AM
はじめまして。
先ほど4見終わりました。
正直僕は4は解決編的な感じで見ていたわけですが、やっぱり全くしっくりこなかったです。

ホラー映画でよくある最終的にうやむやにしてしてしまうラストっていうのもあんまり好きではないですが今回ばかりはそちらのほうがまだましだったんじゃないかとも思えるラストでしたね。

どうせうやむやにしてしまうんなら脱出直前にアンヘラとグスマン(でしたっけ?)が二人きりになる空白の時間を設けても良かったのでは?と思います。
で、ニックと合流後グスマンの意味深な言葉を遮るようにアンヘラがグスマンにモリを打ち込んで殺す。
ラストはタクシーに乗ったアンヘラがお腹を常に抑えてるとか………

見てる側の想像を掻き立てるラストっていうのも、もやもやしますが、議論しがいがあるだけまだマシだと思います。

エピソード0みたいな感じで屋根裏の少女のエピソードを詳しくやってくれないかな………と見込みのない期待をもってしまうのは僕だけでしょうか………
  • くべ
  • 2015/07/12 3:10 AM
>くべサン

どもども、コメントありがとうございまっス。

このタイミングでの御来場ということはDVDで観られたクチですかね?
ホント、おっしゃるように問題はまったく解決していないという(苦笑
脱出時の編集も、ホント、なんか妙な切り方(編集)してましたよね。
あそこ、妙な間みたいなのありませんでした?
てっきりミステリーでいうとこの「秘密の開示」がくるかと期待してたんですがねぇ…

もう解決はしない(させない)物語だと思うので、今後何かあるにしても
くべサンの言うように、エピソード0ぐらいが妥当な匂いは濃厚ですな。
あの屋根裏部屋の井戸、アレだけでもスッキリさせてくれれば、
確かにシリーズ追っかけてきた僕らもスッキリ出来るんですが、
さてはて、興行的に失敗(2ほどでは無いという意味で)な4でしたので
おそらく、やらないんじゃないかなぁ〜などとおもったり(苦笑
また、このシリーズに変わるような新しいホラーが出現するのを期待する方が、
きっと精神衛生上、よりしいのではないかとも思う今日この頃(爆
  • POO
  • 2015/07/20 5:02 AM
初めましてm(__)m

昨日新作レンタルされていた『REC4』を見終えたばかりの者です(○・ω・)ノ

1、2と見て凄く期待してた4作目!(3?何それ美味しいの)

頭の悪い私は「面白かっなぁと」思っていたのですが、よくよく思い出せば見終わった後にすぐ別の映画を見てました…

POO様のおっしゃる通り『普通のゾンビ映画』として観てたんでしょうなぁ(-_-;)
最後の魚にパクーはギャグっぽくて笑えたし…

1、2と一緒にするなら
「しっかり撮れてるか?よし、この映像は世界にウンヌンカンヌン…」
と神父様の独り言から始まる下りでもよかったかなぁと妄想が膨らみますね

もう逃げ惑うアンヘラちゃん(歳上)を見る為と年齢を重ねて成長していく(シワ的に)のを感じるだけの映画としか思えなくなりました←

でも歳を重ねたアンヘラちゃんも素敵でした!いい映画だ!(そこだけ)

もし続編を作るならアンヘラちゃん主人公じゃなく新しい主人公が崩壊した世界で逃げ惑うなか証拠のカメラ、もしくはテープを教会やらに持っていくために行動してるアンヘラちゃんに出会う、勿論ハンディカムを片手に!

ってのもいいかなぁと妄想してみました!

長く書きすぎました(汗)

最後にPOOさんのこちらのブログ私のブログにURL貼り付けても宜しいでしょうか?
私の感想よりも超えてかつ、的確なので私が書くとしたらまねっこドンドンになってしまいますので(;´д`)
無理にとは言いませんので宜しくお願い致しますm(__)m

長々とすみませんでした!
失礼しますm(__)m
  • 小野
  • 2015/08/02 11:16 AM
>小野さん
どもども、コメントありがとうございまっス!
こんなしょぼくれたブログへ、ようこそ。
本文を長く書ける、コメントを長々と書いて戴ける、
それこそがブログの醍醐味なので、遠慮せずに思った事は全部吐き出すのが
良いと思いまっスYO!そっちの方が楽しいですよね。
ツイッターなぞも手を出してはみたのですが140字以内に上手いこと書く、ってのが実はどうにもつまらなく思える性格でして。
あっちはすっかり御無沙汰になっておりますので、
…いや、こっちのブログもご無沙汰ですが(自爆

なるほど、遂にDVD観られましたかぁ〜〜〜。
ま、3の事は互いに無かった振りをする方が懸命かもですな(苦笑

小野さんの御指摘とうり、素材(伏線というか、挿入等に使えそうな活かせる過去のシーン)は
本当に山ほどあったのに、どうしてこうなった?が正直な第一印象で。
最初のうちは、監督の中の人が入れ替わったんじゃないか?などと、
映画本編そっちのけで推理してたもんです(爆
ま、おかげで観ているこちら側の妄想が捲くるってのも皮肉なもんですが(笑

URLの件、了解です。
今日び、小野さんの様にわざわざ了承をとって下さる方は珍しい(笑
いや〜、もう、このブログの記事は気が付いたら貼りまくられて
逆アクセスを辿ってみて、初めて気付くみたいな按配でして。
こんなダラダラとした駄文でよければ、遠慮なく貼るなり引用するなり、
お好きにしてくださって結構ですYO!

ここ半年ほど、なかなか書く気になれないので放置状態ですが、
また、そのうち何か書きますので、気が向けばまたお越しになってくだされm(_ _)m
  • POO
  • 2015/08/03 8:08 AM
お疲れ様です!

お返事とURLの件ありがとうございますm(__)m

さっそく使わせて頂きました。

言いたいことをとのことでしたのでPOOさんを見習いまして感想を書いてみました。

凄くボロクソに書いてみました!
(愛ゆえに!)

好きなことを書くとスッキリするのですねw

一応コチラがURLを使わせて頂いた私のブログになります↓
http://onoharuhikosurvivalga.militaryblog.jp/e683703.html

たまに映画の感想を書いていますので暇でかつ時間があるときにでもお越しになってくださいませ!

好き放題書いてすみませんでした(;´д`)
失礼しますm(__)m
  • 小野
  • 2015/08/05 11:27 AM
>小野さん

どもども、御丁寧な返信ありがとうございまっス。
該当記事の方、拝見させていただきました。

すいません、先に言っておくと、このPOO、
他人様のブログに行ってコメントを残していくという行為が、大の苦手でしてな(苦笑
読んだなら何か書いてけYO!とか思われるでしょうが、
そもそも、POOはこのブログのように饒舌なのは
あくまでも自分のテリトリーだからという、チョー内弁慶な人でして(爆

なかなか、上昇志向高そうで、ヤル気満々な感じでしたが、
10年以上ブログを続けている身から、僭越ながらひとつアドバイスするなら。

YOU!もっとハッちゃけなYO!

こんな書き方したら怒る人いるかも、こんな言い回ししたら炎上するかも、
なんて、読み手の機嫌を考えながら文章を書いてても楽しくないっス。
自分に遠慮したら、間違いなく10年なんかブログは続きません。
こんなにボロクソに書いているPOOですら、さすがに飽きは来てます(爆

該当記事の文章は、スッと読める綺麗な本文でしたが、
小野さんって人がどういう人間なのか?は見えてこない感じでした。
もっと自分を解き放って自由に書けば、それが楽しくなってブログへの熱意が続き、
その熱意が読む人を惹きつける、小野さんだけの魅力になると思いまっス。
そういうブログに育っていけば、アクセスランキングなんで、あっというまに上位固定っスよ。
小奇麗にまとめないで、もっと小野さんらしい感情のブチ撒け、期待したいっス。
ランキングの順位とかを気にしないで、もっともっと暴れてほしいなぁ〜というのが
POOの正直な読感ですかね。
ナンバーワンじゃなくてオンリーワン、目指して頑張っておくんなまし〜^^ノシ
  • POO
  • 2015/08/09 11:30 PM
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